「無期雇用転換ルール」が開始と前提の変更 その2

その1に続き業務(プロセス)”をどの様に定義して、活用する準備ができれば改善等に活用しやすいのか考えていきます。その1でも使った以下の式のうち、

需要=材料×業務(プロセス)×リソース

”材料”は今回考えず、”リソース”は人材不足と無期雇用の流れの中で可変化しにくくなっていく(固定化しやすくなる)と予想した場合、「”業務(プロセス)”をより柔軟にしていく必要がある。」と思います。言い換えれば「需要に追従・適応させる為の調整弁機能は業務(プロセス)で生み出していく」という考えです。
 柔軟な、調整弁機能とは、一致しない需要と供給をの間で積極的関与で一致に向けた運動をすることです。では需要・供給では、なにが一致しないのでしょう。Just in timeが「欲しいものを、欲しい時に、欲しい分だけ」と言われてますから、種類、時間、量が一致することが望まれると理解できます。具体的にどうするのか・・・・種類、時間、量に縛られない業務割合を増やし、固定化するリソースの稼働率を維持できる様にできる状態を作っていくことが考えられます。
その為には、業務の区分は今まで以上に小さくなり定義は細かくなると考えられます。
 例えば、「入荷」ひとくくりに業務を定義すると、いろんな仕入れ先からの特有の種類、時間、量をひとつとみてしまい、スケジュールや作業場所、作業方法を改善する視点が欠落してしまい、調整弁機能は上がっていきません。これに対し、入荷(仕入れ先A)、入荷(仕入れ先B)、入荷(仕入れ先C)と細かく定義しなおすことで種類、時間、量に合わせながら調整弁機能が上がっていきます。当然、現場では仕組みやルール、日々のスケジュールなどそれに伴って変えていく必要がありますが、それらを実行に移すほうの計画や企画、調整人材のリソースも不足しています(余談ですがこのような業務定義の再設定などは、AI等のテクノロジーが完全に置き換わるには時間を有する部分ですので、実施にあたっては、有限なリソースの確保と、その適切な運用がキーとなる部分です)



 これらの業務定義・業務項目整理にもコストと有限なリソースが割かれます。
やる意味が大きい部分から着手し、効果にもつなげられることは誰もが望むことですが、
そのためには日ごろからのモニタリングが必要です。業務定義は細かくなる方向に行くことからも有限なリソースが枯渇しやすいのは容易に理解できます。そこにはノウハウが詰まったRIScopeシリーズを推奨しています(https://www.bf-research-vri.com/ツール紹介/)。
 測定と分析までで疲れ切ってしまい、その後の現場を巻き込んだ活動に時間が割けないような、多くの失敗事例を回避するために、測定から分析までをスムーズに長期的に行える仕組みとなっておます。