「無期雇用転換ルール」が開始と前提の変更 その1

 2018年4月から有期雇用の無期雇用への転換ルールが始まった。これがなくても現場には実質的にはそうなっていたという面も多く見受けられたので、あまり変化ないのではという意見もあると思いますが、それが表立って明文化されたルールとなっていることは、今までこの分野に関心なく過ごせた人の、今後の意識定着には一役買っていくのではないでしょうか。
 制度の詳しいことは他の解説に任せるとして、この制度に対する姿勢を「正社員にする方針」「無期転換を推進」「雇止め・有期継続」の3つの企業姿勢に分類する記事を目にしました。変化する需要に対して、供給・サービスを維持する為にも、昨今の人材不足による影響に対する反応の様にもとれます。そういう意味では制度をきっかけ(?)とした、本質的には人材不足への反応と言えるのでしょうか。
 それぞれ業界として列挙されていたのは

 「正社員にする方針」:カード/化粧品/製造
 「無期転換を推進」 :金融
 「雇止め・有期継続」:自動車/大学/研究機関

 でした。ここで本日のテーマなのですが、
「需給調整方法の前提は今までより供給側の調整が求められるようになる。そこに手段を持っていきましょう。」というものです。誰しも、常に

 需要=供給

 が望ましいのですが。市場との関係で需要へのコントロール余地は変ってきますし、
環境面での不確定性による需要の変動リスクはどの企業でもぬぐえさるこでができません。そこへ来て供給側の制約として人材不足と今回の制度の話で、より可変が難しくなって、固定化します。そこで、上記の式を
 
 需要=材料×業務(プロセス)×リソース

としてみましょう。”供給”とあった部分を ”材料×業務(プロセス)×リソース” としてます。材料は各企業ごとの原材料等(手配する量も変わりますが、ここではあまり考えず)。
リソースは”人手”と読み替えてみます(ロボティックスによる代替はそのトータルコストと企業毎の資金力、人手が行う場合に生み出していた価値創造の代替可否で企業の濃淡が現れると思います。)
 リソースに該当する部分がより固定的になっていくのですから需要との調整弁は”材料”と”業務(プロセス)”となるわけです。”材料”に関してはここでは追いかけません。

 次回はこの”業務(プロセス)”をどの様に定義して、活用する準備ができれば改善等に活用しやすいのか考えていきます。
 ただ、これらの業務定義・業務項目整理にもコストと有限なリソースが割かれます。
やる意味が大きい部分から着手し、効果にもつなげられることは誰もが望むことですが、
そのためには日ごろからのモニタリングが必要です。そこにはノウハウが詰まったRIScopeシリーズを推奨しています(https://www.bf-research-vri.com/ツール紹介/)。
 測定と分析までで疲れ切ってしまい、その後の現場を巻き込んだ活動に時間が割けないような、多くの失敗事例を回避するために、測定から分析までをスムーズに長期的に行える仕組みとなっておます。