ここでは作業毎に改善余地工数を算出します。
この数値は小さいほど今の運用状況が良く、大きくなるほど悪いという見方をします。
改善余地工数が大きいという事は、改善活動から期待できる効果が大きいと言う事もできます。これを使うことにより、限られた時間とメンバーで、どの業務から改善に取り組むべきなのか数値的に判断できることができ、非常に便利です。
さて、肝心な算出方法ですが、非常にシンプルです(だからこそVRIが組織に浸透するのが早いのですが)。以下の散布図を見ながら説明します。散布図はX軸に1日当たりの処理実績数、Y軸に一時間当たりの処理実績数をとっています。1つの点は作業をしたそれぞれの作業日に該当します。
(上記画像をクリックすると大きな画像が表示されます)
まずは作成した散布図の期間実績から生産性の最大値(黒)、平均値(赤)を把握します。
次に生産性のターゲットを設定します。最大値をターゲットにすると、現場側との合意形成は難しそうです。また、平均値をターゲットにすると、会社としての成長はあまり大きくなさそうです。
VRI手法ではまず最大値と平均値のちょうど真ん中の値をターゲットとする事から始めます。
さて、わざわざターゲットを置くことによって以下の計算が可能となります。
ターゲット(緑)に達していない点を見てみてください。もし、これらの点に該当する日で、
ターゲット生産性を達成していたら、どのくらいの時間を節約することができたでしょうか?
この節約時間こそが改善余地(工数)です。
さて、算出できましたでしょうか?どれだけの改善余地が見つかりましたか?
私たちの経験からすると最初に見つかる改善余地は非常に大きいものです。
ここから改善余地を縮小していく旅がスタートします。VRIはこの旅の羅針盤となります。
VRI手法は作業効率の分析だけでなく、配送車両効率に対しても適用が可能です。VRI手法で生産性、効率性を向上させる機会が簡単に見つかるかもしれません。
(もっと知りたい方はhttp://www.bf-research-vri.com/からお気軽にご連絡ください)