ツールの特徴と位置づけ

 継続的な現場改善活動の重要性を否定する人は居ないにも関わらず、物流会社として組織立てて継続できていない実態を以前書かせて頂きました(VRI手法と組織マネジメント体制の構築)

 
 
 ”たまごとニワトリ”の関係ではないですが、継続改善活動の”効果と活動”も似たような関係で、効果が出ていれば活動が活発になり、活動していれば効果が出ます。
 ただ、”たまごとニワトリ”の様に太古の昔から鍛え上げられ、堅牢で再現性の高いサイクルシステムではなく、これから始めるサイクルシステムですから、相当の努力と工夫が必要になってきます。しかしながら、これらを組織として獲得した時の効果は大きく、長期にわたり経営を支えるものとなります。

 この活動と組織を作り出すとコミットする経営者の方にはほんの少しだけ朗報があります。
 ※最初は少しですが後々大きくなります。

 やはりこれだけテクノロジーが発達した現在においては様々なツールが安価でかつ簡易に使える様になっている点です。これは、WMSの自社開発に億単位での投資と、その後の運用にかける外部、内部コストに比べると呆れるほど安価です。更にはWMS等のパッケージが乱立する実行系システムが貴社の差別化要因としての機能する割合は年々低下することでしょう。

 VRIを軸とした活動体制を推進していく為に有効なツールは既に抽出済みです。必要なタイミングで活用すればいいだけです。当然、ツールですので使い方、使う場所、目的さえマッチしていれば簡単な操作と分析で大きな効果が期待できます。

以下がハイレベルでの活動段階とツール活用のイメージです。


 既にご存知のツールも多いかと思いますが、体系的に進めるVRI活動では個々のツールの意味合いや期待効果も更に明確になります。

 
 個々のツールを活用した活動事例なども紹介してまいりますのでご期待ください。

(もっと知りたい方はhttp://www.bf-research-vri.com/からお気軽にご連絡ください)

VRI手法と組織マネジメント体制の構築

 長く物流企業の現場改善に関わってきたおかげで、様々な場所で活動事例を報告させて頂く機会に恵まれました。その場で一番多く頂いた質問の一つが、

 「会社の中のどの組織がこの活動を推進するのですか?」

 というものでした。本社部門として長年この活動をリードしてきた私にとっては少し違和感のある質問でしたが、私の回答は

 「現場と本社が一体となって推進しないと物事は進みませんよね」

 でした。この様な質問の背景には、本社側として、継続改善をリード、サポートする組織が存在しないことにあると予測し、規模の大小に関わらず組織図を公開している物流企業のホームページを見比べてみたことがあります。

 結果としては、継続改善を本社側として推進する”意思の見える部署名”は簡単には見つかりません。

 活動自体が無いのではなく、実態としては業務設計部、管理部、事業推進部、企画部という名の元に不定期で活動をしているのだと思います。

 そのような部の部長様とお会いすると、既に新規案件のサポートやトラブル対応、予算策定の推進などに追われており、継続改善の必要性は感じながらも着手できていないというお話を、大手の物流企業様からもよく聞きます。同時のその部署の人数が少ないことにも驚かされます。

 この事実は物流業界として由々しき問題です。多くの人材を吸収する業界において、”投資”としての”改善活動”が後回しにされているのが実態だからです。

 もちろん、”センター長産業”である物流業界では、奇跡的な経験の数々から個人として獲得した能力を元に、どこに配属されても継続活動を生み出し、すばらしい効果につなげる方も存在します。しかし、このような人材に出会うことは稀ですし、今後も分業化が進む経済において、物流業界も例にもれず、幅広い業務経験の提供機会はよほどの大手企業であっても少なくなってくると予測されるますので、更に難しくなることでしょう。

 そうなると、意識してこの”継続改善力を組織として作る”ことが求められます。どの能力をどこで保有すべきなのか、下図にまとめてみました。これらを獲得する為には、座学を含めたトレーニングと実地経験を積み重ねることになります。出来る限り本社側組織は専門の1部署としてスタートすべきでしょう。投資ですのでじっくりと人を育てる必要があります。



 
 VRI手法を採用頂いた企業様はこの課題に直面することになります。
一緒に考え、体制を含め整え、結果を出し続ける・・・。
”投資”を着実な果実に結び付けられるようサポートして行きます。

(もっと知りたい方はhttp://www.bf-research-vri.com/からお気軽にご連絡ください)