VRI導入サポート中継 その1

10月より、食品卸様の業務改善プロジェクトに参画する機会を頂き、活動を開始しました。

一緒に活動させて頂くパートナー企業様も2013年末からVRI手法を活用頂き、実際に自社のオペレーション数拠点で適用し、その分析結果を収支改善目標として利用頂いた経験のある企業様です。そちらの活動も一緒にやらせて頂きましたので、VRIが提供する共通言語と、活動の共通言語をたくさん共有する方達と新たな現場にチャレンジさせて頂いているというありがたい状況です。

今回VRIはクライアント様に提供するアウトプットの一つの柱となっております。業務毎の改善余地、業務の運営状況などクライアント様の従来の気づき以上の情報を提供する為には、業務プロセスの把握から開始します。

日報調査を普段から実施していないクライアント様でしたので、まずは日報の業務定義から話を始めます。ISOの業務定義や現場用語を活用しながらプロセスフローを整理し、現場の声を確認しながら業務定義を行います。

「合成の誤謬」に陥らないように細かすぎず、かといって分析結果が意味ある単位で・・・・・。これは皆さんが思う事だと思いますが、この測定業務単位の設定は少し頑張りどころです。

さて、この作業を何度となくやってくる中で、やはり毎回気づかされることは、この業務定義を説明できる人材、説明する為にプロセスを可視化できる人材がいかに重要かという事です。

もし、この人材がいないなら・・・・。私たちは何をどのように管理している組織なのか?説明できないことになります。これをしっかり説明する力がないと物流部門、または物流企業としての責任を果たせません。

VRI手法を採用するということはプロセスに向き合う事を意味します。プロセスに向き合うことは多くの学びを提供します。大変ですがこの山を越えられるような企業が増えれば物流業界のステータスも一つ上がっていくのではないでしょうか。
(プロセスで話ができない企業とLT短縮、SCM構築、の議論はできませんよね。)

さて、業務定義後には実際の工数集計、処理数把握が業務毎に開始されます。これも時間がかかる作業ですが、最近では大型Androidタブレット+アプリを活用した工数把握システムを導入しています。

紙の日報入力は入力に手間がかかるうえに、担当者が持ち歩いて記入する為に緊張感もありません。タブレットならば依然としてリアルタイムではありませんが、全体として作業状況が見えるので管理者も活用できる情報になりますし、見られているという緊張感が醸造されます。

このようにVRI適用プロセス自体も合理化しながら価値ある活動をへの改善を続けています。分析結果と次なる活動も追って中継していきます。



(もっと知りたい方はhttp://www.bf-research-vri.com/からお気軽にご連絡ください)










物流の長期安定取引を実現する為に!

  需要と供給のいずれかが止まらない限り製品を作って運ぶプロセスは続きます。ただ、そこに関わる企業は環境変化、技術革新などを理由に変化していきます。

 物流企業もこの流れの中に身を置き、時には理不尽な力学で契約を失うこともあります。

 せっかく獲得した契約期間も長い様で短く、荷主から信頼を勝ち得ない場合には、次の入札プロセスへと引きづり込まれていきます。

 マクロ視点から見ればこのような競争環境の中で、適正価格・サービスが達成されていくとされていますが、1つの企業というミクロ視点でみれば行き過ぎ、揺り戻しが繰り返されているわけです。

 今回の”長期安定取引を実現する為に!” ですが、結論から言うとオペレーションの数字で語れる管理を作ることの重要性を訴えたいが為に書き始めています。

 「わが社は収支管理もままならない」「顧客別の採算も分からない」

 という企業の声も多く聞きます。その把握の為に、多額のシステム投資や、多大な管理工数を投入し、売上、支払配賦型管理会計の導入を目指す企業さんに出会います。しかし、私としては、その時間と資金があるならば、最初に現場のオペレーション数値を把握する方が格段に安く、リアルで、課題抽出ができるという事を主張したいと思います。これがわかっていれば理想的な配賦も容易になります。

 
 例えば、荷主に対する説明の中で「弊社の収支が悪いんです」とうい説明しかでき物流会社に次のチャンスは与えられるでしょうか?

 「弊社の顧客別収支管理システムで見ると貴社業務の収支が悪く、これ以上の値引きは不可能なのです」と説明し、顧客に納得してもらえるのでしょうか?

 繰り返しになりますが、業務別生産性の把握と評価から始めてみましょう。

 皆さんが恐れる分析疲れを回避するためにVRI分析をまず活用してみてください。

 はっきり言えることはこれで何も見えないようなら、説明を果たすことは難しいでしょう・・・という事です。
 
 説明をつくし、理不尽な競争に巻き込まれることを回避し、安定顧客を確保していくこそが物流会社が経営基盤を安定させ、成長戦略へシフトする為の礎となることは言うまでもありません。

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ツールの特徴と位置づけ

 継続的な現場改善活動の重要性を否定する人は居ないにも関わらず、物流会社として組織立てて継続できていない実態を以前書かせて頂きました(VRI手法と組織マネジメント体制の構築)

 
 
 ”たまごとニワトリ”の関係ではないですが、継続改善活動の”効果と活動”も似たような関係で、効果が出ていれば活動が活発になり、活動していれば効果が出ます。
 ただ、”たまごとニワトリ”の様に太古の昔から鍛え上げられ、堅牢で再現性の高いサイクルシステムではなく、これから始めるサイクルシステムですから、相当の努力と工夫が必要になってきます。しかしながら、これらを組織として獲得した時の効果は大きく、長期にわたり経営を支えるものとなります。

 この活動と組織を作り出すとコミットする経営者の方にはほんの少しだけ朗報があります。
 ※最初は少しですが後々大きくなります。

 やはりこれだけテクノロジーが発達した現在においては様々なツールが安価でかつ簡易に使える様になっている点です。これは、WMSの自社開発に億単位での投資と、その後の運用にかける外部、内部コストに比べると呆れるほど安価です。更にはWMS等のパッケージが乱立する実行系システムが貴社の差別化要因としての機能する割合は年々低下することでしょう。

 VRIを軸とした活動体制を推進していく為に有効なツールは既に抽出済みです。必要なタイミングで活用すればいいだけです。当然、ツールですので使い方、使う場所、目的さえマッチしていれば簡単な操作と分析で大きな効果が期待できます。

以下がハイレベルでの活動段階とツール活用のイメージです。


 既にご存知のツールも多いかと思いますが、体系的に進めるVRI活動では個々のツールの意味合いや期待効果も更に明確になります。

 
 個々のツールを活用した活動事例なども紹介してまいりますのでご期待ください。

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VRI手法と組織マネジメント体制の構築

 長く物流企業の現場改善に関わってきたおかげで、様々な場所で活動事例を報告させて頂く機会に恵まれました。その場で一番多く頂いた質問の一つが、

 「会社の中のどの組織がこの活動を推進するのですか?」

 というものでした。本社部門として長年この活動をリードしてきた私にとっては少し違和感のある質問でしたが、私の回答は

 「現場と本社が一体となって推進しないと物事は進みませんよね」

 でした。この様な質問の背景には、本社側として、継続改善をリード、サポートする組織が存在しないことにあると予測し、規模の大小に関わらず組織図を公開している物流企業のホームページを見比べてみたことがあります。

 結果としては、継続改善を本社側として推進する”意思の見える部署名”は簡単には見つかりません。

 活動自体が無いのではなく、実態としては業務設計部、管理部、事業推進部、企画部という名の元に不定期で活動をしているのだと思います。

 そのような部の部長様とお会いすると、既に新規案件のサポートやトラブル対応、予算策定の推進などに追われており、継続改善の必要性は感じながらも着手できていないというお話を、大手の物流企業様からもよく聞きます。同時のその部署の人数が少ないことにも驚かされます。

 この事実は物流業界として由々しき問題です。多くの人材を吸収する業界において、”投資”としての”改善活動”が後回しにされているのが実態だからです。

 もちろん、”センター長産業”である物流業界では、奇跡的な経験の数々から個人として獲得した能力を元に、どこに配属されても継続活動を生み出し、すばらしい効果につなげる方も存在します。しかし、このような人材に出会うことは稀ですし、今後も分業化が進む経済において、物流業界も例にもれず、幅広い業務経験の提供機会はよほどの大手企業であっても少なくなってくると予測されるますので、更に難しくなることでしょう。

 そうなると、意識してこの”継続改善力を組織として作る”ことが求められます。どの能力をどこで保有すべきなのか、下図にまとめてみました。これらを獲得する為には、座学を含めたトレーニングと実地経験を積み重ねることになります。出来る限り本社側組織は専門の1部署としてスタートすべきでしょう。投資ですのでじっくりと人を育てる必要があります。



 
 VRI手法を採用頂いた企業様はこの課題に直面することになります。
一緒に考え、体制を含め整え、結果を出し続ける・・・。
”投資”を着実な果実に結び付けられるようサポートして行きます。

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なぜ継続改善に生産性データを活用するのか?

 「Q(品質)、C(コスト)、D(納期)を継続的に向上させたい」、それはすべての企業の思いです。これらの要素すべてに細かいKPI(重要業績指標)を設定し、データを取得し、改善する・・・・これができるに越したことはありません。ただ、現実的には難しそうです。

 もちろん荷主様、部門間、工程間でKPIを設定している現場がほとんどですが、ある程度の安定度を達成すると、活用度も下がってきます。本来はKPIの有効性を維持する為に、項目ごとに適正な基準値へ見直したり、項目の入替を継続的に実施する必要があるのですが、ルール化されていない見直しサイクルや、関係者との合意形成の難しさ、利害関係などから、見直しが行われず、活用の必要性が下がり、改善活動が衰退していきます。

 競争の激しい物流業界にあって、自ら現状を否定し、更に上のレベルを目指して改善し、”お客様の期待を上回る”という事ができれば、その物流企業の将来は明るいものになると言えます。そうなる為にも物流企業が自ら、
  1.  複雑ではなく
  2.  わかりやすく
  3.  継続的改善の必要性を生み出す
為に管理指標を採用し活動することが重要です。そこでお勧めしているのが生産性データと、それを最大限活用するVRI手法です。この方法ならば、
  1. 生産性に特化するので”複雑さ”が軽減される
  2. VRI手法により”わかりやすさ”と”継続改善の必要性”を作り出せる
ので、意味のある継続活動に結びつけることができます。ではQ,C,Dの向上を目指す中で、なぜ生産性データを代表として使うのでしょうか?理由は

理由1)
 Q,C,Dの改善を実現する場所はすべてオペレーションプロセスです。ですから、いずれのKPI結果を改善しようとする場合でも、最終的には該当プロセスに行き着きます。改善に当たっては、すべての要素を考慮して改善するわけですから、生産性というコストの切り口から始めても、結局はQ、C、Dすべてに対して改善をすることになります。

理由2)
 生産性データはサンプル数も多く信頼でき、状況認識に対して合意が得やすい。合意が無いところに改善活動はありません。

理由3)
 業務のQ(品質)、D(納期)の安定性の低さを包み隠すため為にC(コスト)でカバーし、問題の顕在化に取り組まないオペレーションが多く存在します。この様なオペレーションでは、不要な人員投入、前倒し、後工程無視の押し込みなどにより、過剰なスペース、長いリードタイム、作業のムリ、ムラが常態化しています。生産性はC(コスト)を代表する指標ですが、この生産性のバラツキ、傾向に注目することで、背景にあるオペレーション改善機会を特定するきっかけにつなげることができます。







 
 







シンプルに生産性データを活用し、更なる改善体質に変貌を遂げることは可能です。
VRI手法については目次から”1.VRIの基本”記事をご参照ください。

(もっと知りたい方はhttp://www.bf-research-vri.com/からお気軽にご連絡ください)

VRI導入メリットの確認


 VRI手法の基本を理解頂いたところでVRI導入のメリットを確認したいと思います。
 
 VRI手法導入メリットは
  1. 金額的な経営インパクト(根拠となるVRIの機能は既にご理解いただけたと思います)
  2. マネージャ、リーダ人材のスキルと自信の向上
  3. 改善活動に対する意識と行動様式の変化 (下記参照)















(上記画像をクリックすると大きな画像が表示されます)

 これらの意識や行動様式の変化はVRI手法を導入して4年を超える企業内で見て取れた変化です。可視化が活動を促し、活動がマネージャ、リーダーのスキルと自信を高め次の行動に結びつくという好循環をVRIの力を借りて実現した結果と言えます。

 VRI手法研修を社内トレーニングに組込み好循環を生み出す準備を始めませんか?

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VRI手法の基本まとめ

 ここまででVRIに関する基本的なコンセプトは理解頂けたと思います。
1つ目が、散布図作成による運用状況の分析(生産性をどのようにみているか?)
でしたね。












(上記画像をクリックすると大きな画像が表示されます)

 使い方はの流れは、散布図の形状から全体的にどのような運営状況か理解し、さらに数値化した改善余地工数で改善効果とフォーカスポイントを明確にしていきます。 

 非常にシンプルなコンセプトですから、分析の後に続く改善活動に向けて、
関係者間の合意形成がスムーズに進められることがイメージして頂けるかと思います。導入数か月後には改善余地、散布図のパターンが共通言語となり合意形成も早くなってきます。
 
 これだけ標準化された分析手法ですから分析自体に時間を書けることが無駄です。
 現在はRI Scopeが唯一のサポートツールで、日本語、英語に対応しています。このようなツールを積極的に導入して現場を変える活動に注力していかなくては分析事態が無駄になります。

 VRI分析ですばやく分析結果にたどり着き、実際の現場改善を動かし経営に貢献する。これがVRIを導入した改善活動のマネジメントサイクルです。 

 少しだけ先の話を少しすると、上記2つの基本を使いこなすことで、もう一つの有効な分析が可能になります(取引状況分析:適正取引価格の確保/維持が目的)。理解の順番を考慮して、後々のブログで公開します。  

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どこに改善余地があるのか?どれだけ効果が期待できるのか?

 VRI手法(Visualize Room for Improvement)は2つの基本的なコンセプトから構成されています。今回はその2つ目の改善余地の算出です。

 ここでは作業毎に改善余地工数を算出します。
この数値は小さいほど今の運用状況が良く、大きくなるほど悪いという見方をします。

 改善余地工数が大きいという事は、改善活動から期待できる効果が大きいと言う事もできます。これを使うことにより、限られた時間とメンバーで、どの業務から改善に取り組むべきなのか数値的に判断できることができ、非常に便利です。

 さて、肝心な算出方法ですが、非常にシンプルです(だからこそVRIが組織に浸透するのが早いのですが)。以下の散布図を見ながら説明します。散布図はX軸に1日当たりの処理実績数、Y軸に一時間当たりの処理実績数をとっています。1つの点は作業をしたそれぞれの作業日に該当します。













(上記画像をクリックすると大きな画像が表示されます)

 まずは作成した散布図の期間実績から生産性の最大値(黒)、平均値(赤)を把握します。

 次に生産性のターゲットを設定します。最大値をターゲットにすると、現場側との合意形成は難しそうです。また、平均値をターゲットにすると、会社としての成長はあまり大きくなさそうです。
VRI手法ではまず最大値と平均値のちょうど真ん中の値をターゲットとする事から始めます。

 さて、わざわざターゲットを置くことによって以下の計算が可能となります。

 ターゲット(緑)に達していない点を見てみてください。もし、これらの点に該当する日で、
ターゲット生産性を達成していたら、どのくらいの時間を節約することができたでしょうか?

 この節約時間こそが改善余地(工数)です。

 さて、算出できましたでしょうか?どれだけの改善余地が見つかりましたか?
私たちの経験からすると最初に見つかる改善余地は非常に大きいものです。

 ここから改善余地を縮小していく旅がスタートします。VRIはこの旅の羅針盤となります。

 VRI手法は作業効率の分析だけでなく、配送車両効率に対しても適用が可能です。VRI手法で生産性、効率性を向上させる機会が簡単に見つかるかもしれません。

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生産性をどのように見ているか? 

 VRI(Visualize Room for Improvement)手法は2つの基本的なコンセプトから構成されています。
今回はその1つ目の散布図によるオペレーション運用状況分析です。

 倉庫内業務(入荷、入庫、出庫、梱包、出荷・・・等)の
1つの業務実績データから、X軸に1日当たりの処理数、Y軸に一時間当たりの処理数を
設定して作成した散布図を見てみましょう。この図では1つの点がある1日に対応しています。









(上記画像をクリックすると大きな画像が表示されます)

 さて、あなたは管理者として、どの形の散布図を目指していくべきなのでしょうか?
散布図の形状だけで判断してください。

答えられない場合は......VRI手法で生産性、収益を向上する機会が簡単に見つかるかもしれません。

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可視化の重要性 



 VRI(Visualize Room for Improvement)手法はオペレーションの効率性を評価する
”可視化”の手法です。
 特にロジスティクス・物流分野の労働集約型作業、車両手配業務の効率性評価に有効性を
発揮しています。

 人間には5感がありますが、視覚に重きを置く”可視化”という言葉がこれだけ世に定着した背景には、普段から視覚に頼った生活をしている自覚の裏付けとも言えるでしょう。

 ただし、まだまだ見えていない物事が多いのも事実です。

 更に仮に見える状態だとしても、見てチャンスに変換する人と、素通りして終わってしまう人もいます。ですから、ただ単に見えるだけでも不十分と言えます。

 VRI手法はオペレーションの効率性評価方法を定義する事で、現状認識に対する素早い合意形成環境を組織に提供します。

 オペレーションの見えていなかった事が見える。見えていたけど素通りしていたことがわかる。
だから継続的改善につなげられる。

 これがVRI手法が提供する価値です。
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